真のアーバンチヌを求めて

さなかコラム

帝都東京には”階級”が存在する。居住地という階級が。
大雑把に分けた時、最上に位置するのが山手線内民。山手線の内側の面積は東京都全体のわずか3%。
そこに住む山手線内ブランドを引っ提げている住民は日々外側から労働に来る貧民を憐れんでいる、山手線内にあらずんば都民にあらず、と。
”23区”と”市部”の間にある明らかなヒエラルキーと同じように、23区内でも山手線内民とその他区民には明らかなヒエラルキーの差がある。「東京って山手線内の中だけだよね~」と言われてしまうともはや反論ができない。なので私は蒲田のスラム街出身と強がるのだ。

島根住んでた時は東京出身だと言うと「すごーい!都会人」的な扱いを受けたけどちがうから、蒲田は都会じゃないから。都会って言ったら山手線内の話だから、そう思っていた。

あ、でも靖国通りより北の地域は山手線内ブランドは無いから。ちがうから。
駒込とかで「私、山手線内なんだ~」とか自慢されても困っちゃうから。蒲田と大差ないから。

そう、真の都心エリアは山手線の中。
最近やたらアーバン○○などとぬかしているが真の都心エリア山手線内で釣ってこそ真のアーバンフィッシング
”本物”を求める釣り人たるものエセアーバンに満足する訳はない。山手線内で釣るぞ!!

てことで最近は都心部を攻め続けている。古川(渋谷川)と日本橋川を狙ってるけど日本橋川はおそらく無理、あそこ極端に生命感がない。大江戸の華の日本橋で釣りたいんだがちょっと無理そう。
なんでだろ。不思議だわ。

日本橋は無理ゲーなので赤羽橋周辺の古川で頑張ってみている。
東京タワーのふもとを流れる古川、ここで釣ることができれば東京のシンボルたる東京タワーとドブチヌを一緒に写真に収める事が出来る。誰も成し遂げていないだろう快挙となる(※知ってる限り)
それだけで通行人から痛い視線を浴びても頑張れる。

でもね、ほとんどボウズで終わる厳しい釣りなんですわ。
夏に将監橋で1枚釣れただけ、ここだと東京タワーはビルに隠れて見えない。
もう一個上の芝園橋でも掛けたけどバラしてしまった。あれを釣っとかないとイケなかった。
本当に悔やまれる。

人が多いので気を付けるべし 針を川側から出さない配慮がいる。
唯一の釣果 真のアーバンチヌ


川にチヌは多い、そこそこ多い。でも非常に、非常に難しい。
芝園橋は海からたった800m。もう一個上の赤羽橋は1000mくらいか。
古川の河口には古川水門があってそこは都内随一のチヌの巣窟と化している。衝撃を受けるほどウジャウジャいる。水門付近では普通に釣れる。
そこから登ってくるのは間違いないんだが、とにかく釣れない。

河口部のチヌの魚影 ちょっと笑うくらい異常にいる。最近ここは入れなくなった(最悪


要因は様々考えられるが、まず餌の問題。
何を食ってるのか謎。壁面にはほとんど何も付着していないしフナムシも居ない。
一度、流れに漂ってる中層のゴミを食ってたチヌを見たくらい、壁を突っついてるのも稀にいるけど謎。

濁りがない 貝も無い なにもない。

そしてまちがいなく一番の問題は濁りの問題。
海からの赤潮じみた茶濁りが入れば最高なんだが、入ってこない。なぜ。立った800mなのに。
川自体の濁りも三面護岸、流れる水は下水処理済みの水で貧栄養。
さらに上面は高速の高架が通って半暗渠化されている。これでは濁りの元のプランクトンも育たない。
もちろん綺麗に透き通ってる訳じゃないんだけど、濁りの質も明らかに海から来る濁りとは違う。
プランクトンじゃない物で懸濁してる感じでな。

ちょっと濁った時の色 釣れる色とは違う変な色 食い気は増さない

濁りが無いので糸が風で震えるだけで逃げる。正直こうなると何もできないから100匹に1匹くらいの割合で反応する奇行種を狙うほかないという厳しい感じ。

おそらくだけど、まだやってないんだけど、夜釣りでイソメ餌でブッコミorウキ釣りしたほうが釣れると思う。
夜景の東京タワーと撮るのもオツで良いかもしれないけど、やっぱりヘチで釣りたいのはある。
勝負早いからね、ヘチ釣り。
ブッコミは一人だと寂しいから、だれか一緒にやってくれるならと思ってる。

また大雨が降ると川が死んですべてのチヌが消える。海に落ちるのか、見えない深場に溜まるのかは謎だが、まったく魚影がみえなくなる。環境がコロコロ激変してそれも難しい要因。行ってみたら水死んでましたなんてことが50%くらいの確立である。正直きつい。

でも釣りたい。

海から芝園橋はたった800m 
800mが非常に遠い。

戦いは続く・・・
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