磯からのイソマグロの釣り
イソマグロ 釣り人の間ではイソンボとか呼ばれてる大型の回遊魚です。
磯から狙える魚の中では最大級になる魚ですね。
磯からでは10~20kgくらいが釣れる平均かとおもいますが、10kgでも強烈に引く魚です。
魚体の特徴としては大きな目と歯、そしてランダムに波打つ側線です。
自分が釣り上げた時、仲間が釣り上げた時などを通してイソマグロの磯からの釣り方について、簡単な考察・紹介などをしていきたいとおもいます。
磯揚げ=死です。もともとかなり弱い魚な上、体重が体重なので磯に上げたら最後です。皮膚は激よわの部類の防御力ですので、磯に上げるとすぐボロボロになります。
リリース前提なら水中でどうにか針を外す以外手段はないと思った方がいいですね。無事に泳いでいったと見えても怪しいところです。
食味は評価されない魚ですけど、新鮮なうちに処理したハラ身などは普通においしくいただけます。
釣り方(ヒットパターン的な
そんなものが分かればまぁ楽なんですけどね。
ポイントとしてはやはり激流の潮が流れてる荒磯って感じの場所は良いと思います。が、本流とは離れたすこし潮が落ち着いた場所でもヒットするような魚です。キハダやワフーなどより沿岸性がより強い磯につく魚ですので、激流の一級磯じゃない微妙な場所に降ろされた場合でもあきらめず頑張ってください。真昼間でも釣れます。
そんな磯が好きな魚だからか高確率で磯際足元でヒットします。特にイソンボはヒットパターンの5割は足元ピックアップ直前、また見えてる範囲・立ち位置から10m以内のヒットもいれたら9割くらい至近距離でヒットすると体感で感じています。
足元ヒットパターンには
・沖からルアーを追ってきて、足元の磯際に追い込んだところでバイト
・ピックアップ寸前に足元の深い場所から突き上げてくるバイト
両方あります。
そのため足元までしっかり誘い引ききれるルアー、つまり【ミノー】がイソンボに非常に強い理由の一つだと思います。
もちろんキャスト直後の遠い場所でもヒットしますが、高活性時とかが多い気がしますね。イソンボに聞いたわけじゃないんで分からないですけど。
- ミノーのアクションはタダ巻きが一番です、しっかり足元まで引いてください。
引きの特徴
割と特徴的な引きだと思います。
引きとファイトのパターンはこんな感じです。
ヒット直後の首振り、これはかなり顕著にあります。引っ手繰るようにヒットし間髪入れずマックスパワーでファーストランになるGTなどのアジ類とはまた違うヒット直後の行動です。(頭振るGTとかもいるけど)
ヒットするとかなりの高確率で2秒くらいヒット直後に針をはずそうと首を振り水面直下で暴れます。
フックが外れないと気付く?とニトロブースト付けた魚体で走り出します。
足元でヒットしたら走り出す前に首を水面上に出して保持することで、一切の走りをせずにキャッチも可能です。自分は出来たことないけど。
しかし大方の場合保持できなくなって走られます。ギャフが用意できてなかったり抜きあげられる場所、波がなかったりで。
ファーストランは魚体が10kg超えたら竿でもって止めようと思って止められる引きではないです。ニトロブースト付いた走りは20~30mは軽く走ります。
キハダやワフーと違って下方向にも潜ります。とくに高負荷をかければかけるほど下方向に潜る感じです、カンパチほどではないですが。
また根に入るという事はないですが、根沿いを走るためラインブレイクやラインが噛んでスタックする場合が結構あります。
だいたい3回くらい強いランがありますがだんだん距離が短くなっていくことが普通です。
沖の本流に乗ってしまうと延々と出され続けますが。
- 磯の大物釣りで大事なのはフットワークです。
強烈無比なランに怖気づいて座ってしまうと負ける可能性がグンっと上がるので、きちんと立って竿を保持できる程度のドラグとタックルを強くお勧めします。一回お尻を付けて座るともう一度立つことはちょっと難しいかと思います。手をついて立たないといけないからもたつきますしね。
魚がどの方向に走るのか、その時どの立ち位置が有利かを考えて状況に合わせて足を使ってファイトしてください。 - 敗北パターンで多いのはファーストランから何もできないでサヨナラか、足元まで寄せて、最後のランで突っ込まれてブレイクやラインがスタックして終わりが多いです。足元の根の位置を把握できてると有利になりますが、その磯に精通してないと難しいですね。
- 足元まで寄せて浮かせると、腹を上や横にしてグロッキー状態になってます。マグロ類とちがって泳ぎ続けて円運動みたいな感じではないです。
グロッキー状態でも低速で泳ぎ続けてますがうまい事ギャフを掛けたり、浅場に誘導してランディングしてください。ここまでくると寄ってきたサメとの格闘になることも多いです。
ギャフはどこ掛けても掛かります。リリースは無理なので「口の中に・・・」とか気にせず掛けたほうがいいです。掛けるとかなり暴れますのでギャフの柄はしっかりした物がお勧めです。
色々釣ってきて、いろいろ人の魚も見てきて大きい魚でも釣れる小さい魚でも、釣れるときは5分程度でアッサリ釣れることが多いですね。15分以上とか長時間ファイトしてキャッチできる事は珍しいとおもいます。
バイトリーダーは必要?
イソマグロには強い歯と顎があります。
ウッド系だとGTほどではないと思いますがボディに歯が食い込みフッキング成立しないという事もある感じですので強いフッキングをした方がよさそうです。
このイソンボの歯 結構個体差があります。ファイト中に折れてるのかな?結構欠損してる事がおおいですね。びっしり強そうな歯が生えてる個体は迫力がでます。
ミノーを使用すると、その捕食方法なのかフッキングが決まりやすいく軽く合わせるだけでもランの最中に自動的に深く掛かる感じが多いです。大抵のミノープラグはウッドボディじゃないという点もあるかと思いますが。
歯ブレイク対策にワイヤー系のバイトリーダーを入れる方がいますが、必要を感じたことは無いですね。自分は入れていません。歯ブレイクはミノーに限れば仲間内含めて今までないと思われます。
イソマグロはサワラなどと違いすきっ歯、またタチウオ等とは違い円錐形のエッジの無い歯のためブレイクしにくいのではとおもいます。
またルアーが深く飲み込まれるようなこともいまのところ無いですので、仲間内の誰も金属系のバイトリーダーは使っていません。みんな貧乏人ばかりってこともありますが。
なので金属系バイトリーダーは必要ないと思いますよ。
以上の点を踏まえてタックルを選定してみるのがいいかもです。
参考タックル
参考までに現在の自分(体格:ホビット級)のタックルは
・APIA グランデージ96JS+キャタリナ5000
このクラスのタックルで20kgまでなら十分釣りきれると思います。
軽く取り回し良く、ホビットにも投げ続けられるライトなタックルです。
20kg台なら十分、30kg超えになってくると寄せるのに少しパワー不足は感じるけど獲れる。
・シマノ コルトスナイパーS98XXH+ソルティガ6500
やっと軽くて強い竿を見つけられてソルティガ6500も活躍できてます。
ほぼグランデージの使用感と変わらないレベルで使いやすいバランスです。
コルスナ98XXH、かなりお勧めの1本です。
過去には11フィート級のDAIKOロッキーショア111/14、TIFAスタンディングロック11Sなども使っていました。最近は短めのロッドが好みです。思いの投げやすいし、ドラグもより楽にかけれるし。
両方ともラインシステムは同一で
糸は出来るだけ信頼のおけるものを使っていますが、とくにフロロの太いハリスは非常に高いので、安さで鮪力使っています、ちょっと怪しい感じ、疑問に思う切れ方は何回かあります(笑
前はナイロンの60号とかも使っていました。長いハリスを取る場合はナイロンのほうがトラブルも少なくお財布にも優しく良いですね。フロロに変えた理由はというと・・・特にないです。なんとなく。
いつも使うルアー
ミノーマグナムミノー 200mmF
ド定番です。非常に釣れます、釣れないからとルアーをあれこれ変えてる時間あるならこれ投げてるだけで良いです。
ただ引き抵抗が非常に強いのでロッドを保持する手が疲れます。その分足元まで引き切れてきっちりアピールできるというメリットがありますが。とにかく釣れます。
最大の弱点は強度が怪しいところ。とくに数匹釣ったルアーはリア側からのワイヤー抜けの可能性がグッとあがります、高負荷かける人はリアアイ周りの強固に補強したほうが安心です。
160mmの小さいサイズでも普通に釣れますのでそちらもおすすめです。背負える針が小さくなっちゃうけど。
マグナムミノーは釣れるの分かってるし、みんな同じルアーじゃ面白くないので自分が使うように完全自作しました。
引き抵抗の低減とワイヤー抜けの心配がない事、強いウォブリングという点をメインに作りました。
それなりにクセがあるので安定した使いやすさはマグナムミノーですね。
自分史上最大の魚を連れてきてくれた思い入れの強いルアーです。
物好きな方がいればお問い合わせください。在庫部品と気分次第で一個一個お作りさせて頂いています。
最後は旭日吉祥の神頼み、そんなルアーです。
オーストラリアのLivelyLures 社のトローリング用バイブレスミノー。現地では足場の高い磯でも使えるルアーとして定番LBG用ルアーとしての地位を確立。ただ巻き、フォール、ジャーク、いろいろ使える万能選手。ジャークしすぎたり、投げ方が悪いとエビるのが難点。
使ってるのワイだけ、もっと流行っていい。
ダイペンあまり使わないマンなんですけど、これは最近よく使うルアーです。ダイペンなのか?って疑問もありますが。
ニュージーランドのメーカーのハンドメイドルアーです。最近流行ってる?ダイペンとポッパーの中間のルアーです。
これは飛距離良くて、引きやすくて、形も面白いし、きちんと曳くとグリグリっと泡を噛んでいい動きするのが気持ち良いルアー。
イソンボはミノー至上主義者ばかりだったんですけど、最近のとある釣行でOTLスイミングポッパーにばっかりバイトが出るという状況に。もちろんミノーでも釣れてたけどね。立ち位置も同じ、投げてる場所もタイミングも同じという状況下で特定のルアーにここまで差が出るのに驚いたルアーです。
そういうパターンもあるんですねと、これからの主力の一個となる予感。イソンボは全部ばらしたのでキャッチは今のところなし。
NZから取り寄せてこちらで販売中↓
http://yakumo-lbg.com/?pid=143476566
最後に 安全と釣果の為に
強烈な魚ですので不安定な磯場での釣りは体に合ったタックルで挑戦してください。
とにかく強い大きい魚だからと考えもなしに一番強いタックルを選択するのは良くないと思います。
また、有名な人が使ってるから、ロッドの説明文に書いてあるから、と「えぇ・・・そんな理由で!?」と疑問符が付くような理由で購入する方もいます。
まぁ好きなもの買ったら良いっていう正論は置いといて、メーカーの推奨体重や有名人の釣り方や体格を参考に、本当にそのタックルで自分に合うかを考えて買ってください。
タックルバランスとは人間を含めた総合的な物なので弱いところに負荷が集中します、一番弱いところが人間だと伸されて海に引きずり込まれますので(マジ)
伸されると回転運動だった竿の制御が直線運動になって、海側に真っすぐ引っ張れる形になります。
こうなると足場や体勢によっては大変危険です。ご注意ください。
大物釣りも結局、場数を踏んで慣れると余裕をもって対処できるようになると思います。
だんだん経験値が溜まっていくと、タックルも洗練されたり慣れたりで釣果も上がっていくとおもいますが、最初のうちは重いタックル、高ドラグでも止まらない魚たちにビビって何もできないでサヨナラなんてザラにあるとおもいますが、それも経験だと思ってあきらめず頑張ってください。
ではでは
魚は季節や潮、状況、地域によってさまざまです。当てはまらないパターンも十分あります。
当記事を鵜呑みにして凝り固まった釣りをしないようにご注意ください。